みなさん、こんにちは、Ryukです。
皆さんは、プラスチック問題について、聞いたことがあるでしょうか?
プラスチックは日常の生活には欠かせないというほど、身近にあり、コンビニで働いていて、毎日大量に見るのが、レジ袋とペットボトルです。
結論から言うと、コンビニに訪れるお客様が、コンビニ内で手にする袋の削減やペットボトルを分別しないと数十年後には自分の生活にも影響を及ぼす大問題に発展します。
今回は、コンビニで働いている身として、プラスチック問題について、個人的に思うことや皆さんもプラスチック問題についての関心が少しでも広まればと思い、この記事をまとめていきます。
そもそもプラスチック問題とは?
プラスチック問題とは、大きく分けて3点が挙げられます。
- プラスチックが燃やされるとき発生する温室効果ガスが地球温暖化の原因になっている
- プラスチックの原料は、限りがある石油が資源であり、このままでは、資源はいつか尽きてしまう。
- 大量のプラスチックが海に流れ出てしまい、自然に分解されないため、海を汚染している
解説してきます。
地球温暖化の原因になっている
プラスチック製造には温室効果ガスが発生してしまい、そのガスは有害で、地球温暖化につながります。
つまり、そもそもプラスチックの製造そのものを減らしていくことが、プラスチック問題を解決する第一歩なのです。
しかし、プラスチックは身近に山ほど使われています。コンビニではレジ袋やペットボトル、スプーンやフォーク淹れたてコーヒーの蓋やストローなど、無くてはならない存在です。
問題なのは、プラスチックを原価として、製造したときに、紙の資源より安くなってしまうのです。
そのため、企業はなるべく安い物を使い、利益を上げようとするため、紙の袋や紙ストローに変えないのです。2022年現在で様々な案や対策はされていますが、チェーン店という意味で、コンビニで働く私達から身近に感じたニュースがこちらです。
スタバのフラペチーノに紙ストロー導入、使い捨てストローはすべてFSC認証紙製に
利益を減らしてでも、ストローを紙を原料のものにしたのが、大手のスターバックスコーヒーです。
プラスチックの使用料を少しでも減らそうとするのは、素晴らしいことですよね。
また、コンビニ業界では、セブンイレブンがペットボトルに対しての取り組みを開始しています。
セブンイレブンのペットボトルリサイクルでポイントがもらえる!?実際どうなの?
資源に限度がある
プラスチックの原料には石油が使われています。
石油はガソリンなどにも使われており、自動車、飛行機などの動力源です。また給湯器のようなものでお湯を沸かせるにも石油が使われています。
今では石油なしで生活するのは難しいでしょう。
そういった無くなっては困る資源が限りあるものなのです。
その石油が工夫次第で削減できるペットボトルや袋にも使われているのです。
気が付くものはなるべく削りたいですよね。
コンビニに限らず、世間では、レジ袋が有料化されました。
3円ほどのものですが、日本では75%のレジ袋使用率を削減できたそうです。
自然に分解されないため、海を汚染している
プラスチックはバクテリアにより自然に分解がされないため、海や土の中でも何万年も残り続けると言われています。
2050年には、海の中プラスチックゴミ等が魚の総重量を超えるとも言われており、環境汚染の影響で徐々に魚の数も減っていきます。
プラスチックゴミや袋ゴミはくらげなどと間違えて、魚が飲み込んでしまい、体の中で消化されずに死んでしまったり、異変を起こし、不健康な魚が増えてしまうのです。
フグのように水を含んで、ほとんど身のない魚や、炎症で身が変色してしまった魚が近年では発見されています。
結果的に魚の採れる総重量が徐々に減り、私たちの生活から魚食がどんどん減ってしまうことでしょう。
コンビニで買ったペットボトル飲料やレジ袋を釣りや海水浴に行ったときに、その場に捨ててこないようにしましょう。
コンビニで働く身として
コンビニで働いていると、毎日のように家庭ゴミを持ち込み、分別もしないで、燃えるゴミのゴミ箱へまとめて捨てる人がいます。
「プラスチックを捨てるな」とは思いませんが、せめて分別をするだけでも、資源がリサイクルされ、消費を削減できるので、数秒でできることなのでから、分別くらいやってほしいですよね。
また、レジ袋も利用者が減ったとはいえ、利用する人は未だに結構います。
エコマイバックを使いたくなる工夫があれば、もっと流行ると思うのですが、3円という金額では、進んでエコバックにしようという人も少ないですね。
袋の利用者が減ったのは、エコバックの利用者が増えたのではなく、たばこ一つや飲み物1本などの手に持てるものは、みんな手で持って帰るようになっただけのように感じます。
分別による資源の再利用、エコバックなどによる資源の消費削減で少しでも環境汚染を改善されれば良いな、と考えています。
脱ペットボトルの真実
ここまで、お話しましたが、脱ペットボトルはそもそもプラスチック問題を占める割合の6.5%に過ぎないのです。
「え、じゃあペットボトルに対して努力しても、大した改善にならないのでは?」
と思う人もいるかもしてませんが、6.5%も身近なものを工夫するだけで改善されるのです。
そして、一番多くを占めているのが容器・梱包です。
これにはレジ袋も含まれており、39.5%にも上ります。
つまり、コンビニという空間で買い物やゴミの出し方や袋の削減をするだけで、46%、ほぼ半分近くのプラスチック問題の原因を減らすことができます。
エコバックを忘れる人
頭ではわかっていても、実際に実行するのは、難しいものです。
袋に関しても、つい忘れてしまう人がほとんどではないでしょうか?
エコバックのコツは財布と同じように持ち歩くことです。
ただ、一度買い物して、家に置くと、そのまま次回持っていくのを忘れてしまいますよね?
車を利用している方なら、エコバックを3枚ほど車に置いておくのをお勧めします。
エコバックが複数あると、部屋に持って入ったときに前のエコバックがそのままだと、邪魔になり、複数枚溜まると、処理したくなるので、そんなときに車に持って戻れば良いです。
日本のリサイクルの勘違い
まず、日本ではリサイクルの割合は8割を超えるほどです。
8割と聞くと、とても優秀な数値に聞こえますが、これには大きな勘違いがあります。
この勘違いに先ほどの分別が大きくかかわっています。
結論から言うと、分別をしてもしなくても、そのゴミはリサイクルされます。
「え?どゆこと?」と思う方も多いですよね。
「ゴミを勝手に分別してくれているの?」と考えた人もいるのではないでしょうか?
ですが、違います。
リサイクルという言葉は再利用、資源化するという意味で使われていると思っている方がほとんどですが、日本においては違います。
リサイクルには、大きく分けて次の3点があります。
サーマルリカバリー
ゴミを焼却する際に発生する熱を回収し、暖房・給湯、温水プール、地域暖房等に利用しています。
レジ袋などのゴミはこちらに分類され、プラスチックとして再利用されるのではなく、焼却し、熱を回収しているに過ぎません。
マテリアルリサイクル
廃プラスチックを新たなプラスチック製品などに再利用する方法です。
皆さんの認識に一番近いリサイクル方法ではないでしょうか?
ケミカルリサイクル
鉄の原材料やガス、石油などに再利用する方法です。
資源としての再利用なので、プラスチック問題の解決にもつながる方法と言えますね。
日本だけの独自の定義
日本では、サーマルリカバリーもリサイクルの数値として含まれています。
しかし、これは国際基準では認められていません。
国際基準で認められるのは、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルのみです。
国際基準の数値で見れば、日本のリサイクル率が大幅に下がるでしょう。
つまり、国民のゴミの分別や再利用への関心、貢献度は決して高いものとは言えません。
こういった国が出している数値に惑わされずに、プラスチック問題に一人ひとりが向き合ってほしいですね。
まとめ
私はあくまでコンビニスタッフの一人ですが、コンビニという空間はとてもプラスチック問題と関係が深いことがわかりました。
全国からコンビニが一斉に無くなれば、困る人が増えるかもしれませんが、プラスチック問題の改善が進むのでは?と思うほどです。
コンビニでは、値段の中に様々な経費が含まれているため、原価にそれほどお金をかけられないのが現状ですが、商品に使用する梱包材やレジ袋もすこし工夫してみれば、良いものになるのでは?と思います。
例えば、レジ袋を20円にし、紙製のものにしたり、梱包が必要のない物は減らしたりと製造にも工夫をしてほしいですね。余談ですが、タバコの透明のラッピングって要ります?(笑
私達の課題は山盛りですが、一人ひとりが気付いて、ほんの数グラムでも気を付ければ、この問題の解決につながるでしょう。
しかし、善意でやれと言ってもやらない人がほとんどなのが、今の世の中なので、個人的な意見にはなりますが、削減に協力すれば、大きく得をするか、協力しなければ、大きく損をするようなシステムが良いと思います。
例として、レジ袋が20円という金額を上げましたが、それはあくまで紙のような材料に変えるための金額であって、一枚200円にしてしまえば、95%以上の人が袋を買わなくなるでしょう。
このままでは、そう遠くない未来で、資源が枯渇し、プラスチック税みたいなものができてしまったり、リサイクル税など、国全体で問題の責務を負うことになりかねません。
自分達の住む世界は自分達で守っていきたいですね。