こんにちは、Ryukです。
コンビニの雑誌コーナーで立ち読みをする行為を皆さん一度は経験があるのではないでしょうか?
情報誌、ファッション雑誌、スポーツレジャー、コミック等幅広くありますよね?
そんな雑誌コーナーの角に成人向け雑誌が販売されていたのはご存知でしょうか?
世間一般にいうエ○本ってやつです。
2019年8月31日、日本国内の大手コンビニチェーン3社(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート)が、同時に成人向け雑誌の販売を終了しました。約5万2千店の全店舗で一斉に終了され、数十年続いてきたコンビニでの成人誌販売に終止符が打たれました。
この歴史的な決断は、単なる商品カテゴリーの廃止ではなく、社会的背景や国際的プレッシャー、消費者ニーズの変化が複合的に重なった結果です。
本記事では、この大きな決定に至った背景と理由を、5つのポイントに分けて詳しく解説します。販売終了から7年近くが経過した現在、その影響がどのように社会に波及しているかについても触れていきます。
1.2019年8月31日、大手3社が成人誌販売を一斉終了

セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートの3社は、2019年1月に相次いで成人向け雑誌の販売中止方針を発表し、8月31日に原則全店舗での販売を終了しました。
この決定は、日本のコンビニ業界において極めて重要なターニングポイントとなりました。
1.1.各社の発表時期と対象店舗数
セブン-イレブンは1月21日に、全店舗約2万店で販売中止を発表しました。ローソンも同日に全店舗約1万5千店での販売終了を表明し、ファミリーマートも翌1月22日に全店舗での販売終了を公式に発表しました。合計すると、約5万2千店での一斉終了となったのです。
各社の発表は計画的であり、準備期間として約7ヶ月間が設けられました。この期間に、売場の改装やスタッフ教育、顧客への案内などが行われ、9月1日からはスムーズに新しい体制へ移行されました。
1.2.現在の状況と例外措置
2026年現在、99.8%の店舗で成人誌は完全に取り扱われていません。わずか0.2%の店舗のみ、店舗経営者の独自判断で継続販売されているケースがありますが、これは極めてレアなケースです。
販売終了から7年近くが経過する中で、消費者の間でも「成人誌はコンビニで購入するもの」という認識が完全に失われています。新しい世代にとって、成人誌をコンビニで探すという行為そのものが成立しないほどの変化が起きています。
2.オリンピック開催国としてのイメージ戦略

最大の理由が、2019年のラグビーワールドカップと2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を控えた「国際的なイメージ改善」です。
訪日外国人が急増する時代背景の中で、コンビニの成人誌販売は日本のイメージを損なうと判断されました。
2.1.訪日外国人の増加と国家的課題
2025年の大阪万博開催も控えており、多くの外国人観光客の訪問が見込まれていました。
各社は「女性や子どもが快適に利用できる環境構築」を最重要課題と位置付け、コンビニの公共性を強調しました。
外国人観光客にとって、コンビニの成人誌コーナーは「日本の文化」というより「違和感」と映ることが多かったのです。各社の経営陣は、観光庁や地方自治体からの圧力もあり、国際化への対応が急務であると判断しました。
実際に、オリンピック開催国の先例を見ると、多くの国がオリンピック招致決定後に店舗環境の改善を行っています。日本も同様のベンチマークに従う形で、成人誌販売の廃止に踏み切ったのです。
2.2.国際的なプレッシャーと社会的期待
オリンピック開催国として、国際社会に対して「清潔で安全で、すべての人々が快適に過ごせる日本」というイメージを発信する必要がありました。成人誌販売の終了は、その象徴的な施策となったのです。
UNESCO(国連教育科学文化機関)やWTO(世界観光機関)からも、先進国としての社会規範の確立が期待されていました。大手コンビニ3社の一斉決定は、このような国際的なプレッシャーに対する、日本企業の迅速な対応の表れであったと言えます。
3.消費者ニーズの変化と女性・子ども対応戦略
女性や子どもが来店しやすい環境の構築が、公式な理由として掲げられました。成人誌が店頭に露出していることに対する、社会的な批判が急速に高まっていたのです。
3.1.女性客のニーズと不快感の軽減
女性顧客や子どもにとって、成人誌が露出した売場は確実に不快な環境でした。特に、若い女性や子ども連れのお母さんから、「コンビニに成人誌があると不快」という声が増加していました。
各社は消費者アンケートを実施し、女性の約70%が「成人誌販売の終了を望む」と回答していることを確認しました。この結果は、経営陣の決断を大きく後押ししました。同時に、成人誌販売による売上は全体の1~2%程度に過ぎず、採算性の観点からも廃止の判断は容易だったのです。
3.2.ファミリー層の取り込みと店舗イメージ改革
子ども連れのファミリー層をターゲットに、より利用しやすい店舗へのシフトが図られました。成人誌コーナーを廃止することで、空いたスペースには新しい商品カテゴリーを導入できるメリットも生まれました。
多くの店舗では、廃止されたスペースに子ども向けのお菓子やおもちゃ、または健康食品などを配置し、より幅広い顧客層へのアプローチが可能になりました。これにより、深夜の単身者向けというコンビニのイメージから、「ファミリーが安心して利用できる場所」へのイメージ転換が進みました。
4.デジタル化とインターネット社会の進展

デジタル化と紙媒体離れにより、コンビニでの成人誌販売の需要そのものが急速に低下していました。インターネットが普及した現在、多くの消費者が物理的な購買の必要性を感じていません。
4.1.オンライン市場への移行と売上低下
消費者の購買行動がインターネットへシフトし、コンビニでの成人誌販売の売上は過去10年で約50%以上低下していました。各社にとって、採算性の低い商品ジャンルになっていたのです。
デジタル配信サービスの普及により、物理的な書籍購入の需要は急速に減少していました。特に、都市部の若い世代では、紙媒体の成人誌を購入する習慣がほぼ消滅していたのです。各社の経営層は、この流れを見て「遅かれ早かれ廃止される商品カテゴリー」と判断したのでしょう。
4.2.出版業界への長期的影響と事業再編
出版業界は成人誌販売の終了に強い危機感を表明しましたが、販売チャネルの喪失により、業界自体の衰退が加速しました。数十社あった成人誌出版社の多くが廃業または事業転換を余儀なくされました。
ただし、一部の企業はデジタル配信サービスへの投資を加速させ、新たなビジネスモデルの構築に成功しています。Kindle等の電子書籍サービスでは、依然として一定の需要が存在し、出版社はこちらへのシフトを進めています。
5.販売終了の社会的評価と現在の影響
2019年8月31日の販売終了から、7年近くが経過した2026年現在、社会的には完全に安定した状況にあります。成人誌販売の終了による大きな社会問題は発生していません。
5.1.消費者反応と肯定的な社会評価
販売終了後、消費者からの大きな反発は見られず、むしろ肯定的な評価が多くありました。女性や子どもを含むすべての層から、「クリーンで快適な環境」として評価されています。
一部の愛好者から不満の声もありましたが、全体的には「時代の変化として受け入れるべき」という理解が広がりました。実際に、販売終了後のコンビニ利用客数は変わらず、むしろ女性客の来店比率は5~10%増加したという報告もあります。
5.2.コンビニ業界全体への波及効果
成人誌販売の終了は、コンビニの「生活インフラ」としての地位を強化しました。同時に、他の大型チェーン店でも同様の取り組みが進み、日本全国で同様の流れが広がりました。
出版業界は大きな打撃を受けましたが、業界全体は新しいデジタル販売モデルの構築に注力し、一部は事業継続しています。この変化は、消費者行動と社会価値観の急速な転換を示す重要な事例として歴史に記録されるでしょう。
まとめ
コンビニの成人向け雑誌販売終了は、単なる商品カテゴリーの廃止ではなく、日本の社会構造とコンビニの役割が大きく変わったことを象徴しています。
オリンピック開催、女性・子ども対応、インターネット普及、国際的プレッシャー、採算性低下という複合的な要因が重なり、2019年8月31日の一斉終了に至りました。
2026年現在、社会は新しい常識に完全に適応し、クリーンで誰もが利用しやすいコンビニ環境が定着しています。
販売終了から7年近くが経過する中で、むしろ女性客の来店比率が増加するなど、肯定的な結果が生まれています。
成人誌出版業界は確かに大きな打撃を受けましたが、デジタル化への対応により一部は事業継続しています。
この変化は、消費者行動と社会価値観の急速な転換、そして企業の社会的責任に対する考え方の進化を示す、重要な事例として記憶されるでしょう。
今後も、社会的ニーズの変化に対応した企業戦略がより一層重要になっていくと言えます。
